ソプラノ

「え・・・柚?そやな・・・明るい子やとは思う、けど」






俺は顎に手を当てながら言った。




陸はその言葉にガックリと肩を落とし、次に「だーかーらぁ!」と声を張り上げた。






「俺は、お前が柚の事が好きなのか、好きじゃないかって聞いてんの!!」






陸は大声で叫ぶ。




周りの生徒は一斉に「えっ!?」「俊介くんが!?」「まじかよ!!」と口々に言い、俺達に顔を向けた。








「あは・・・・、やべぇ」





陸は頭を掻きながら俺の腕を引っ張って、人気の無い階段へ連れて行く。








「で、さっきの話の続き、お前、柚のこと好きじゃねぇの?」





陸は俺の腕を放すと、階段に座りながら俺に言った。





“好き”?




『俺』が『柚』をか?




そう、俺は一度も考えた事なんか無かった。







でも、なんでだろうな。





今、俺の頭の中に浮かんでいるのは、柚の笑顔で。