ソプラノ

音楽の授業が終わり、柚と廊下を歩いているときだった。










「あのさ!ちょっといいか?」






憲太が俺達に走り寄りながら、柚の名前を呼ぶ。






「ん?何?」




憲太は俺達の傍まで来ると、「ちょっと、悪い」と俺に一言断って柚と歩いていった。






「?」




俺は首を傾げながら教室までの廊下を、ゆっくりと歩いた。


















「おーい、俊介!」




席に座り、次の授業の準備をしている時だった。




教室のドアの方から、俺の名前を呼ぶ、高い声が聞こえる。






「陸か」




廊下から俺に向かって手招きしている陸。



「どした?」






俺は陸の前に立つと、ニヤニヤと笑う陸の顔をまじまじと見た。