ソプラノ

音楽の授業が始まる。






パート練習が始まり、ピアノを囲んで歌う男子の顔を、1人1人眺めた。






名前を思い出しながら、覚えながら、俺は歌っていた。





1人の男子と目が合い、「やばい!」と思った時、その男子は俺に笑いかけた。







「あれ?」と思ったとき、パート練習が終わる。





少しの間、女子の練習が終わるのを待っている間、さっき目が合った男子が俺に話しかけてきた。








「なぁ!初めて話すよな!俺、村上憲太、よっしく♪」






と、憲太という男子は俺の肩を軽く叩くとニカッと笑った。






「よろしく」





俺も憲太に笑いかける。






女子が練習から帰ってきて、合わせ練習が始まった。











「はい!ストップ、女子ここ弱いね、え~っと?安西さん、ここちょっと歌ってみて?」






先生はソプラノパートにいる柚に向かって言った。




「えっ?ウチ!?」





柚は突然の先生の振りに、少し焦る。






「お!柚が歌うのか、頑張ぁ~!」

「柚頑張って!」

「ヒュー我等クラスの歌姫♪」



隣にいた憲太が大きな声で言うと、その後からみんなが口々に言った。





「えぇ・・・恥ず!まぁでも、ウチの美声みんな聞きたいかい?」







柚が笑ってそう言うと、みんなもドッと笑った。



「聞きたーい」

「俺も」

「あたしもー」



と、口々に言うみんな。