ソプラノ

「おっ2人揃って遅刻ですかぁ?」




一人の男子が冷やかす。





「あは、遅刻で~す!」




柚は冷やかしなど関係ないと言う様に、笑らいながら席に座る。



クラス議長は、俺達のせいで中断されていた会を進めだした。












―キーンコーン・・・・・







朝の会が終わる合図。







みんなは一斉に席を立つと、1時間目の授業、音楽の準備をし、音楽室へと向かう。










柚と音楽室へ向かっている途中、廊下で由希、弾、陸と会った。








「おっはよー!おやおや?移動教室のときも2人なんですか?」





陸はニヤニヤと俺達を交互に見た。




「やっ・・・えっと、」






俺は顔の前で手を左右に振り、否定した。




隣の柚を見ると、ただ笑っているだけで、否定はしていなかった。






「あっ!時間時間!」




由希の急かした声で、俺達は別れ、音楽室へと駆け足で急ぐ。






「なぁ、柚は、否定せんの?」





俺は少し前を行く柚に尋ねた。






「ん?何が?」






柚は振り向くと、首を傾げた。







―何がって・・・自覚がないんか?







俺は何のことか分かっていないような素振りを見せる、柚の顔を見ながら苦笑いした。