ソプラノ

あっという間に時間は流れ、放課後。









一人、生徒玄関で靴を履いていると、「俊介!」と後ろから声をかけられた。






後ろを振り向くと、そこには笑顔で立っている、柚の姿。







「一人?てゆーか、俊介って家どの辺なの?」





柚は下駄箱から靴と取り出すと、靴を履きながら俺に尋ねた。









「え?あの、駅前のマンションやけど」




俺がそう答えると、柚は「まじ!?」と大きな声を出した。




「ん?」






俺が不安げな顔をすると、





「うちも駅前のマンション!一緒じゃん!」




と驚いたような笑顔で、そう言った。





「えっ、そうなんか?えらい偶然やなぁ」





俺も驚きのあまり、なるべく隠しておこうとしていた関西弁が口から出てしまった。




―しまった!



そう思って両手で口を押さえたけど遅かった。