ソプラノ

朝練が終わり、教室に行くと、弾「はよ。」と俺に声をかける。







「お~弾おっはよ!」





俺は弾の肩をバシバシと叩く。







「いてぇよ・・・・つか、テンション高いな。」







弾は迷惑そうに俺の手を肩から退けさせると、俺の異常なテンションの高さに気付き、そう言った。









「えっ?分かっちゃう!?そこ分かっちゃう!?」





俺はますますテンションが上がり、弾の背中をもっと強く叩いた。










「あのね、俺の体は楽器じゃねぇの。」






弾は苦笑いでそう言うと、「なんかあったのか?」と聞いてきた。









「バスケ部のさぁ、あんま上手く言ってなかった奴らと和解?したっていうか、なんて言うんだろうな!?」





「いや、俺に聞かれても・・・。」





「ま、そーゆう訳で、なんかチームワークが高まってきたんだよ、たぶん!」






「たぶんかよ。」






俺が“うん”と頷くと、弾は「よかったな。」と短く言った。







そう、よかったんだ。







―あの事件からしばらく経って、これからどうなるのかと思っていたが、あの2人がまさか俺に話しかけてくれて、しかも“一緒に練習しような!”とか言ってくれるとは思わなかったんだからな。






俺はその日、顔からニヤケが取れず、授業中、先生に何度も注意を受けながら一日を終えた。