ソプラノ

そして、いつも思うんだ。











―“由希は弾が好きなんだ”って。









由希を見ていれば、誰だって分かるし、思う。








分かりやすい由希の態度は、初めて会った人にだって分かるくらいだ。









なんたって、思ってることがすぐ、顔に出るんだもんな。










俺は、そんなことを考えながら、だんだんと沈んでいく夕日を眺めながら歩いた。















「じゃあまた明日な!」






俺の家と由希の家は同じ方向で、柚と、弾の家は別々の方向だ。







「じゃあな。」





弾は角を曲がって坂の階段を上がっていった。









その後姿に、俺は何度なりたいと思ったことか。











弾が見えなくなるまで、由希は弾の後姿を、ずっと、ずっと、見ていた。