ソプラノ

「ん?あ~、まだまだかな!」






俺は頭を掻きながら答えた。






「あは、1年生いっぱいいるから、レギュラー争いひどいかもね。」






由希はパックジュースを片手に、もう片方の手で、俺の背中を押した。








「あ~あ、弾はいいよなぁ!もうレギュラー入り決まってんだろ?」






俺は横目で弾を見た。







「あ?まぁ、そうだな。小学校ん時からやってりゃあな。」




弾は、ポケットに手を突っ込みながら言った。







「あ、ねぇ、今度いつ試合だっけ?あたしサッカーの試合見に行きたい!」






由希が弾の隣に行き、嬉しそうな顔で尋ねた。





「んーいつだっけ。」








弾はあくびをしながら答えた。







「はぁ?!何で自分の部活の試合日くらい分かんないのよ!」






由希はほっぺを膨らませ、弾の広い背中を叩く。







―その、楽しそうな光景を、俺は後ろから見ていた。