翡翠の姫君



「おまえ…気を付けろよ…」


はぁーっと長いため息をついたと思えば、私が持っていた皿を奪って



「かせ。俺がやる。」


そう言って、慣れない手つきで洗い始めるレオ。


ちょっ、今にも落としそうなんですけど…


「レオ?大丈夫だから…変わろうか?」


「いい!!おまえは休んどけ!!」


いや…もう、危なっかしくて見てられないって…



「レオ…」


「あれ?レオ?」



私の声にセルトさんの声が重なる。


パッと顔を上げると、後片付けが終わったのか、セルトさんとティナさんがこちらに歩いて来ていた。