翡翠の姫君





レオの方を見ると、驚いた顔をしている。




そして、少しの間の後



「…ですが、エミリアは私の城の看護師です。」


眉間にシワを寄せながら、セディ王子を見据えるレオ。



「それは心配しなくとも、この城から優秀な看護師を送るさ。」


セディ王子の素早い答えに、レオの顔が歪む。






私……



今この瞬間もレオに頼ってしまってる。



レオは王子という立場。


隣国の王子に、そう簡単にものを言える訳がない。




私の事で、またレオに迷惑かけてる。