翡翠の姫君





そんな時、扉を叩く音がした。



「王子、いらっしゃいました。」




扉の向こうからは、側近の人の声。



「入ってもらえ。」



王子の声にゆっくりと扉が開く。




その扉の向こうにいたのは






「…っエミリア!!??」



「…レ…オ?」




珍しく正装姿のレオ。

その後ろにはセルトさんとティナさんも正装姿でいた。




「よくいらっしゃった、レオ殿下。

急に夜会なんて開いてすまなかったね。」



椅子から立ち上がり、レオの元へ歩きながら話す。



私は驚いて動けなかった。



「あ…いや…。
こちらこそ、招待頂き
感謝致します。」



レオがいつもとは違う口調で話しているのを聞いて、ハッとした。




…夜会?



セディ王子がレオを招待したの?