翡翠の姫君




そうだ。



そういえば。



あの人が言っていた。




"お前のその髪をシルク国の王子が気に入ったらしい"



その後に見せられた大量の金。




「…まさか……」




この王子が…




「思い出したか?
そうだ。私が君を買ったんだ。
まぁ正しくは、君の髪をだが。」



じっと私を見つめながら話す王子。



「先に金は渡したというのに、いつまでたっても君が来ないんだ。

仕方がないから、色々と調べたよ。

すると、アルバニア王国にいるとわかったんだ。」





話は理解した。



だとすれば、私はこのままこの城で暮らさなくちゃならないの?