私はもう一度、手の中のピンバッジを握り締めた。 「あ゛ーっっ!!もういい!! …散歩行こうエミリア!!」 「あっ!?ちょっ、レオ!?」 ぐいっと手を引っ張られた。 「レオー仕事はー?」 後ろからセルトさんの楽しそうな声が聞こえる。 「…っ…後でする!!!!」 そう叫んで、バンッと勢いよくドアを閉めた。 そのままずんずんと廊下を進んで行く。 大広間を抜けて、渡り廊下を抜けて… ……裏庭まで来た。 それでもまだ進もうとしている。 …どこまで行くの!?