あれはまだ、私が執事なりたての頃でした。



私がお仕えしていたお嬢様が、突然不治の病にかかり......


日に日に身体が弱っていき


ついには寝たきりになってしまいました。



しかし、自分の事よりも、いつも周りを心配する、心優しいお嬢様は

「もし私がいなくなったら、貴方はどうなるの?」

と私の心配ばかりして下さっていました。