君の代わりなんていない。

今日は始業式ということで、HRだけで終わり。



「千花、帰ろー」


「うん!」


佳奈に呼ばれたので鞄を手にして席を立った。




…あ。
藤澤くんに挨拶でもしとこっかな。



そう思って後ろを振り向いた。
ふと藤澤くんと目が合う。



わ…目力あるなぁ。

目にかかるくらいの長い前髪から見える目。


若干睨まれてる…!?



「図書委員、よろしくね」


「………あぁ」



目が合ったと思ったら、すぐにそらされて、この愛想のない一言。

しかも、あの間はなに!?



って思ったけど、佳奈も待ってるし、「じゃ、バイバイ」と言ってその場を去った。