君の代わりなんていない。

「じゃあ、次に委員会を決める」

そう言って、先生は黒板に委員の名前を書いていった。



私はもう決めている。
"図書委員"って。


佳奈には似合わないって言われたけど…。
図書室のあの雰囲気が好き。
なんか落ち着くんだよなぁ…。



「図書委員やりたい奴いるか?」

先生が立候補者を探している。



「あっ、はい、あたしやります」


「お、樋口だな。…じゃあ、男子、誰かいないか?」



「………はい」



あたしの後ろから声が聞こえた。



「えっと、藤澤だな。よし、図書委員は決まりだ」

そう言って先生は次々と他の委員も決めていった。



こうして、あたしの図書委員のパートナーは後ろの席の藤澤奨吾(フジサワショウゴ)になった。