来栖恭太郎は満月に嗤う

その拳だけで数トンは軽く超えるのではないかというゴーレムの打撃によって、俺はその身を挟まれた。

圧死などという生易しいものではない。

最早原形など留めはしまい。

圧迫され、すり潰され、体を徹底的にミンチにされる。

それは、ここまでアリカの中に蓄積されてきた俺に対する鬱憤を発散するかのような行為だった。

執拗なまでに破壊と損傷を繰り返す。

如何にしぶとく生命力の高い人外だろうと、再生が不可能なほどに。

「あはははは!あはははははははははっ!」

瞳に赤い血の色を映り込ませ、アリカが高笑いした。

その瞳は完全に正気を失っている。

己の意のままに動かないものを、完膚なきまでに殺戮し尽くす。

それに愉悦を感じる辺り、完全に性格が破綻している。

もっとも。

「それは俺も同様だがな」