来栖恭太郎は満月に嗤う

…俺は俯き、笑いを噛み殺した。

確かにな。

ワインボトルに入れて保管していた血液では、嗜好品としては十分でも、魔力を補うには足りなかった。

だが、だからと言ってこの三人如きに後れなど取らぬ。

リルチェッタの言う通りだ。

俺の正体は真祖。

別名『太陽の下を歩く者(デイライト・ウォーカー)』。

平たく言えば、生まれながらの吸血鬼。

高い魔力を持ち、吸血鬼でありながら太陽の光を克服した、弱点を持たぬ究極の吸血鬼とでも言った所か。

数多存在する人外の中でも名門中の名門の血統。

それがこの俺、真祖の来栖恭太郎だ。

「貴様ら如き下賎な人外風情、血を飲まずともたやすくあしらってくれるわ」