なんだか、歌いたくなってきた。


俺はそのまま階段を上り進め、

屋上の扉を開いた。



「・・・ん?」



ワクワクが一瞬で冷めた。


屋上には女の子が一人いたのだ。


また、その子は見たこともない。



「・・・誰??」



女の子はびっくりして帰ろうとして

持っていたカバンを地面に落とした。


中から教科書がどさっと出てくる。



随分と鈍くさい子だな。と、思った。


でも、今機嫌がとてもよかった俺は、

彼女の落とした教科書を拾う。