声は屋上から聞こえていた。



昇降口で靴を投げ捨て、

上靴を履くこともなく裸足で階段を上った。



2階・・・3階・・・と、

痛む足を踏みしめて駆け上る。



3階と4階の間あたりで歌声は止まった。



4階から屋上へ行く途中、

上から女子生徒が

一人歩いてきたのに気づかず、

ぶつかってしまった。



「うわっ」


「ご、ごめんっ!大丈夫?」


「いえ、俺の方こそ・・・。」



って、なんだこれ。


凄く綺麗な声だ・・・。


こんなやつウチにいたか??