淋しがりのストレイキャット

ホントに


こんなことして、菜月が勘違いしたらどうするんだ。





魔がさした、という一言で片付けるには無理があるこの状況に、俺は心の中で苦笑する。




そして冷静になれた俺はようやく体を離した。





「なぁ菜月、」

「…なに?」

「放課後、一緒にいてやろーか?」





またしても余計なことを口走ってしまう。

さっきから何かがおかしい。




考えてもいない言葉が次々に溢れ出てくる。
まるで俺の中にもう一人別の誰かがいて、表の俺を操っているような。



そんな錯覚さえ覚えた。







--------
------------
----------------