「……翔先輩?」
そこに立っていたのは紛れもなく、翔先輩だった。
隆臥は翔先輩を見つけたとたん
「あっ先輩いい所に」
ちょっと何か悪いことでも言うんでしょ
隆臥が今、翔先輩に言うことなんて決まってる。
そんなことを考えている間にも、翔先輩が近づいてくる。
そして……
「先輩、優勝はうちのクラスが頂きますから。」
えー優勝?
かすかに状況を読めないあたしは考える……
ってことは
決勝はうちのクラスと翔先輩のクラス!?
あたふたしてるあたしの隣にはいつのまにか翔先輩がいた。
「出来るもんならな」
「先輩そんなこと言って大丈夫なんすか?」
「……何がだよ」
口調から翔先輩が機嫌悪くなるのがわかる。
この状態から何度、俺様王子に変わったことか……