あたしの返事を聞かずに隆臥の手はだんだん唐揚げへと伸びる……


「……痛い」

あたしはその隆臥の腕をガッチリと捕まえていた。


「……優奈わかった 。食べないから離して、マジだから」

隆臥の顔がだんだん青ざめていく


「あなたに弁当作ってくれる人なんて山のようにいると思いますけど……それにあたしのよりも何倍も美味しいのを作ってくれる人もね」


「わかったから。本当に悪かったって」

「わかればいいわ」

あたしは再びお弁当を食べ始める。

目の前の隆臥をいない存在だとしてね。

「……じゃあ試合だけ見に来てね。俺さ優奈のためにがんばるか」

ここまで隆臥がいい終えたとき再び教室のドアが開いた。


今度は荒っぽい開けかたで開けたのは