気づいたらあたしは泣いていた。
翔先輩にばれないように・・
声を出さないように・・・
必死に止めようとしたけど
涙は止まるどころか、どんどん出てきて
しまっていた。
泣いたのなんて何年ぶりだろう・・
少なくとも7.8年ぶりだろう・・・
「優奈、泣いてる? 」
電話の向こうから囁くように聞こえるのは
翔先輩の声・・・
意地悪な俺様王子の声じゃなくて
優しい、優しすぎる声・・・・
こんなの翔先輩の声って優しかった
ってけ?
ふいにこんなことを思ってしまう。
いつも聞いている声なのに・・
聞きなれた声のはずなのに・・・
そう思っているとまた涙が出てきて
しまった。

