実話~運命~

「元彼、ええ子やな。」


志水さんが切り出した。

そうだよね、話さないとおかしいよね。


「…しょうもない奴ですよ?バカだしアホだし女好きだし…。」


「そんなところも好きやったんやろ?」


えっ?と思って志水さんの方を見た。

無表情で少し唇をとがらせてる。

…ヤキモチ??


「あ…いや…。」


反応に困った。

何て言えばいいのか…。

志水さんは大人の人やって思ってて、こんなあからさまな態度をとるとは思わなかったから。

でも嬉しかった。


「あー…しょうもないな、俺。つーか嫌やねん!!いつまで敬語使うん??俺ら付き合ってるんよな?もう敬語やめ。」


ぶっきらぼうにそう言った。

わたしは吹き出してしまった。

自棄になって言ってるっぽかったから。


「何笑ろとんねん…。どうせこんな人やて思ってなかったのに~…ってとこやろ?俺やってヤキモチくらい妬くわ!あんなかっこええ彼氏がおったん見て、その元彼から本気か?なんて聞かれて。モヤモヤもするわ!!」


素直に可愛いって思った。

言ったあと髪をカシカシとかく姿も可愛くて。

年上やって言うたってあんま変わらんもんな。



「翔ちゃんって呼んでええですか??」


そんな突然のわたしの言葉に志水さんもブハッて吹き出した。

話変わりすぎやしな。


「翔ちゃんて…俺そんな可愛く呼ばれてもな~…。」


そう言いながらも口元は緩んどった。


「口元緩んでますよ?」


意地悪でそう言うたらまた唇をとがらせとった。