実話~運命~

「かっこええ彼氏やな。」


そう言ってカシュっと缶を開けた。

温かい缶を蓋もわたしも開ける。


「そ…やな。わたしにはもったいないくらいや。」


そう言って口の中にコーヒーを含んだ。

苦味が口の中で広がる。


「…さっきな、俺話したんやわ。ちょっとだけ。」


「うん…。」


ゆっくりとした時間が流れてる気がしてた。


「里美のこと本気ですよね?って聞いた。」


「うん…。」


すごく胸が痛い。

ウィルがそこまでしとるって思うと辛い。


「ほんまに好きやって。」


「そうなんだ…。」


恥ずかしいようで気まずい。


「他にも色々話したけど…合格やな。合格。」


「は??」


「あの人なら文句は言ったりせんわ。変な男やったら絶対渡さへんって思ったけどあの人、真面目っぽいし本気やもん。」


ウィルは甘そうなカフェオレを飲んでしまったのか、横のゴミ箱にカランと入れた。

無言のわたしの目の前に立ちまた口を開いた。


「会えてよかったわ、翔太さんと♪じゃ、俺戻るな。また明日会えたら。」


そう言ってウィルはわたしに背中を向けた。

ウィルの言葉の言う顔、今でも忘れられへん。


それはそれは切なそうな顔やった。


「ウィル、ほんまありがと!!」


そう言うとウィルは手をあげてピースを後ろでした。

映画みたいやった。


あとから聞いた話あのときは振り返ることはできひんやったらしい。

見せれるような顔やなかったらしくて。