帰りは亜希と途中まで一緒に帰った。

......必ず今日の埋め合わせはするからね!

私は、亜希と別れてすぐさま近所のスーパーに向かった。

色々悩んだ末、オムライスを作る事にした。

卵、朝に使っちゃったから買わないと!
あと鶏肉と、ケチャップもなかったよね......

買い物を終えて、一旦自分の部屋に戻って着替えてから、先生の部屋に行った。

「お邪魔しまーす。」
まだ、先生帰って来てないから、誰もいないけど。

......なんか、通い妻みたい。
そう思って、勝手に恥ずかしくなった......

「さてと。作りますか!」

ーピンポーン。
インターホンが鳴った。

そしてすぐに

ガチャ。
と扉が開いて

「ただいまー。腹減った。」

「あっ。お帰りなさい。もう少しで出来上がりますよ。」

ところで

「今のインターホンって先生が鳴らしたんですか?」
と聞くと

「うん。なんか、鳴らしてみたくなって。」
何、その理由......
まぁ、いいか。

「出来ましたよ!」

「わーい。待ってましたー。」
子供のように喜ぶ先生......

なんか、嬉しいな。

「頂きます。」
先生がオムライスをスプーンですくって、一口食べた。
美味しいかな?
大丈夫かな?

少しの沈黙のあと

「うめぇ。マジで美味しい!」

「良かったです。」
安心したよー。
不味いって言われたら、立ち直れないもん。

その後先生は、何度も美味しいと言いながら、全部食べてくれた。

「ご馳走さまでした。」
パンっと手をあわせる。

「お粗末様でした。」

何か、先生とご飯食べるの楽しいな。
というか、先生と一緒にいると楽しい。

でも、もう食べ終わったし、自分の部屋に戻らないと......

「七瀬。」
先生が後ろから小さな箱を取り出した。

「お礼だよ。ケーキ買ってきたから、食ってけよ。」

「......」

「なんだ?嬉しすぎて、声も出ないか?ここのケーキ結構高級なんだからな!」

違うよ。先生......

先生とまだもう少しだけ、一緒にいられるって事が凄く嬉しいんだよ......