安東隆海サイド

次の日の放課後。

「何か用ですか?」

俺は何をしているんだ?
鈴木智也を呼び出して......

「あー。特に用事はないんだけどさ。お前とゆっくり話をしてみたくてな。」

その後、俺と鈴木は他愛のない話を続けた。



「あのさ、鈴木。お前、転校初日に自己紹介で、七瀬を追ってきたって言ってたけど、七瀬の知り合いだったのか?」

俺は思い切って聞いてみた。

鈴木は、一瞬驚いた顔をしたが、すぐに笑顔になって

「あー。舞波とは幼馴染みなんです。小さい頃から好きだった......でも、高校が別々になって、しかも舞波が一人暮らしを始めてしまったから、思い切って追いかけて来たんです。」

......そこまで、七瀬の事が好きなんだな......

俺はきっと、鈴木に敵わない......