挨拶が終わった後、中に入ってお茶でも飲んでけよ。と言われたので、プリンも多めに買ったから、遠慮なくお邪魔させて貰った。

なんだけど......
「汚い。」
思わず口に出して言ってしまう程、先生の部屋は凄く散らかっていた。

「そうか?ちゃんと飯食う場所も寝る場所もあるけど?」
......そういう問題じゃないと思う

「もぅ!私が掃除しますから、先生は先にプリン食べてて下さい!!」

先生にプリンを渡して、端っこに行かせて、私は掃除を始めた。

......一時間後
「終わったぁ。」
本当、やりがいあったなぁ。私が達成感に浸っていると、先生は笑いながら
「お前母さんみたいだな。」と言ってきた。
それって、褒められてるの?

何か素直に喜べないんだけど......

「また汚くなったら、よろしくな。」
はっ?
「維持して下さいよ。大変なんですから!」
私は焦って言ったけど、先生は全く聞いてなかった......

でもなんか先生って、子供みたい。
もっとしっかりしてる人だと思っていたけど、可愛い......

っ!?
可愛いって何??先生相手に.....

「成瀬?」
先生が、不思議そうに顔を覗き込んできた。

「!!!」
やばい。顔が熱い......
絶対に私、今顔赤いよ!

もしかして、私先生の事が好き?
ない!ない!ない!!それはない!こんな、ぐぅたらな先生なんて......

でも、どうしよう。
ドキドキしてる......

「おい?成瀬?本当にどうした?」
先生がちょっと心配そうに聞いてくる。

「あのっ。ちょ......ちょっと掃除で疲れちゃったので、今日はもぅ帰ります!」それだけ言って、私は自分の部屋に戻って行った。

部屋に戻ってからも、ドキドキが止まらなかった。
止まれ!......じゃなかった。
静まれ!私の心臓!!