* * * * * *
「琴美さんっ♪」
教えられたレストランに行くと琴美が待ちのベンチに座って待っていた。
「早かったわね すぐに分かった?」
琴美がベンチから立つと言う。
「はい すぐに分かりました」
「お箸だと使えないと思って洋食のお店が良いかなと思ったのよ」
ハンバーグが評判のお店だ。
ランチ時なのでけっこう混んでいる。
「すぐに呼ばれる――」
その時、ウェイターが来て琴美の苗字を呼んだ。
「ちょうど良かったわね」
琴美は微笑むとウェイターの後を行く。
杏梨も遅れないように2人の後に付いて行った。
注文を済ませると琴美は気になっていた事を口にした。
「オーナーと婚約したって聞いたんだけど、本当?」
「あ、はい」
「指輪がないわ?」
「人前でつけるのが恥ずかしくて……」
今もネックレスに付けて、肌身離さず状態だ。
「恥ずかしいことなんてないじゃない?でも杏梨ちゃんみたいに若い女の子が、年の離れた男性と婚約なんて恥ずかしいのかしら?」
幸せそうな顔を見たら思っていた事を言ってしまっていた。
杏梨がポカンとした顔になった。
「あっ、誤解しないでね?オーナーみたいな大人の男性は大人の女性と……って誰もが思うんじゃないかって杏梨ちゃんが心配しているような気がしたの」
杏梨の顔を見て急いで取り繕う琴美だ。
「それはあります、わたしなんかで良いのかな?って」
「杏梨ちゃんはまだ若くて可愛いから、これから出会いなんてたくさんあるでしょうに」
杏梨はかぶりを振る。
「出会いなんていらないんです ゆきちゃんが一番だから」
「あら~ さっそくのろけられちゃったわ」
そう言いながらも琴美は煮えくり返るような思いだった。
健次、この子の幸せは私が邪魔をするからね。
「琴美さんっ♪」
教えられたレストランに行くと琴美が待ちのベンチに座って待っていた。
「早かったわね すぐに分かった?」
琴美がベンチから立つと言う。
「はい すぐに分かりました」
「お箸だと使えないと思って洋食のお店が良いかなと思ったのよ」
ハンバーグが評判のお店だ。
ランチ時なのでけっこう混んでいる。
「すぐに呼ばれる――」
その時、ウェイターが来て琴美の苗字を呼んだ。
「ちょうど良かったわね」
琴美は微笑むとウェイターの後を行く。
杏梨も遅れないように2人の後に付いて行った。
注文を済ませると琴美は気になっていた事を口にした。
「オーナーと婚約したって聞いたんだけど、本当?」
「あ、はい」
「指輪がないわ?」
「人前でつけるのが恥ずかしくて……」
今もネックレスに付けて、肌身離さず状態だ。
「恥ずかしいことなんてないじゃない?でも杏梨ちゃんみたいに若い女の子が、年の離れた男性と婚約なんて恥ずかしいのかしら?」
幸せそうな顔を見たら思っていた事を言ってしまっていた。
杏梨がポカンとした顔になった。
「あっ、誤解しないでね?オーナーみたいな大人の男性は大人の女性と……って誰もが思うんじゃないかって杏梨ちゃんが心配しているような気がしたの」
杏梨の顔を見て急いで取り繕う琴美だ。
「それはあります、わたしなんかで良いのかな?って」
「杏梨ちゃんはまだ若くて可愛いから、これから出会いなんてたくさんあるでしょうに」
杏梨はかぶりを振る。
「出会いなんていらないんです ゆきちゃんが一番だから」
「あら~ さっそくのろけられちゃったわ」
そう言いながらも琴美は煮えくり返るような思いだった。
健次、この子の幸せは私が邪魔をするからね。


