病院へ着くと顔見知りの看護師がやって来て杏梨を検査室に連れて行った。
雪哉は車に戻るとエンジンをかけて中で待つ。
待合室は居心地が悪いのだ。
時間を見計らって待合室に戻ると杏梨が座っていた。
「検査、早かったね?」
「うん」
返事をした杏梨は浮かない顔をしている。
「先生に何か言われたのかい?」
「えっ?」
「落ち込んだときの顔をしているよ」
杏梨はすぐ顔に出るから分かりやすい。
隣に腰をかけると足を組む。
「ううん 先生にはまだ会っていないもん」
「じゃあ……モデルの件?」
雪哉が腕を伸ばし杏梨の髪に触れる。
長い指で髪の毛をゆっくり巻きつけては離す。
「うん……やるって言っちゃったけれど……やれる自信がない」
「大丈夫だよ 遼平の腕は確かだし、カメラマンの言うとおりにすればいい」
「そんなに簡単に言うけど……」
つい最近まで対人恐怖症だったのだ。
人に言われるまま動けるか分からない。
「杏梨、やるって言ってしまったんだからやるしかないんだよ?」
「……うん がんばる」
雪哉は車に戻るとエンジンをかけて中で待つ。
待合室は居心地が悪いのだ。
時間を見計らって待合室に戻ると杏梨が座っていた。
「検査、早かったね?」
「うん」
返事をした杏梨は浮かない顔をしている。
「先生に何か言われたのかい?」
「えっ?」
「落ち込んだときの顔をしているよ」
杏梨はすぐ顔に出るから分かりやすい。
隣に腰をかけると足を組む。
「ううん 先生にはまだ会っていないもん」
「じゃあ……モデルの件?」
雪哉が腕を伸ばし杏梨の髪に触れる。
長い指で髪の毛をゆっくり巻きつけては離す。
「うん……やるって言っちゃったけれど……やれる自信がない」
「大丈夫だよ 遼平の腕は確かだし、カメラマンの言うとおりにすればいい」
「そんなに簡単に言うけど……」
つい最近まで対人恐怖症だったのだ。
人に言われるまま動けるか分からない。
「杏梨、やるって言ってしまったんだからやるしかないんだよ?」
「……うん がんばる」


