Love Step

* * * * * *



「ん~~~~ 気持ち良いっ!」



明るい場所で温泉。

なんて贅沢なんだろう~。



身体を露天風呂に沈め、のんびりとした気分になる。



心はまだ眠っている雪哉の事を考え始める。



わたしたち、婚約したんだよね?


って事は……結婚……わたし、ゆきちゃんのお嫁さんになるんだ。




それがいつ頃になるかはわからないが、結婚はおいといて、自分のやりたい事がないことに悩む。



ゆきちゃんは好きな事をして良いって言ってくれたけど……。


好きな事……。



左手を伸ばしてじっと見つめる。



そうだ!わたし、やりたい事があった。



あとでゆきちゃんに相談してみよう。





「気持良いかい?」



突然の雪哉の声で我に返る。



「ゆきちゃん!」



「早起きでびっくりしたよ」



「う、うん 目が覚めちゃったの すごく気持ちが良いよ?ゆきちゃんも入る?」



「今日は大胆だね?」



「だ、大胆って……特に意味はないよ……」



雪哉の楽しそうな表情に杏梨の声が小さくなった。