Ｌｏｖｅ Ｓｔｅｐ

２つ並べてある布団の左側に杏梨は眠っていた。



起きているのではなく、スヤスヤと寝息をたてて眠っていた。



そのあどけない姿に雪哉は微笑む。



少し時間をおけば杏梨は眠るだろうと思っていたのだ。



雪哉は杏梨の隣の布団に横たわる。



薄明かりの元、しばらく杏梨の寝顔を見ていたが自然と眠りについた。






＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊




すっきりした気分で杏梨は目を覚ました。




目を開けると隣の布団に雪哉が眠っている。




今何時かな……。




杏梨は静かに布団から抜け出すと、隣の部屋のテーブルに置きっぱなしの携帯電話で時間を確かめる。




「まだ５時っ！」



窓の外は明るく、今日も天気が良さそうだ。




「どうしよう……もう眠れないし……」




隣で眠っている雪哉をふすまから見て考えた。




そうだ！お風呂に入ろう！




ギプスの上に、昨日雪哉がやってくれたようになんとかビニールをつけた。