ゆきちゃん、恥ずかしがらないように努力したんだよ?
なのに身体を洗ってくれている最中、ゆきちゃんは真剣な表情だから早く終わらないかなってずっと思ってた。
でも、ギプスが取れない限りゆきちゃんのお世話になるしかないから、ここは試練だと思ってがんばったの。
石鹸を洗い流す時、「百面相はやめてくれないかい?とって食べようなんて思っていないから」なんて言われてしまった。
ゆきちゃんの言い方は変だよ。
わたしは食べ物じゃないのにっ。
とにかく、ゆきちゃんのおかげでぴかぴかになったわたしはお風呂上りにサイダーをゴクゴク飲んでます。
浴衣じゃなくて持ってきたパジャマに着替えてねっ。
縁側に備えられた1人がけ用のイスに向かい合わせに座っている。
対面に座った雪哉もビールを飲みながら涼んでいる。
「ふぁ~」
杏梨の口から大きなあくびが一つ。
「寝ようか」
その言葉にドキッとした杏梨はハッと雪哉を見た。
「まったくなんて顔をしているんだい?」
杏梨の思っている事は手に取るように分かる。
「な、なんか変な顔してる?」
「怯えたうさぎ」
決意とは裏腹に顔に出てしまっていたようだ。
「そんな事ないよっ!怯えてなんていないもん!こんなに早く寝るのかなって思っただけだもん」
言い訳をしつつ杏梨は立ち上がる。
雪哉は顔を窓に向けこめかみに手をやり笑いを堪えた。
「そうだったね?婚約者を前にして怯えるわけなかったね?」
なのに身体を洗ってくれている最中、ゆきちゃんは真剣な表情だから早く終わらないかなってずっと思ってた。
でも、ギプスが取れない限りゆきちゃんのお世話になるしかないから、ここは試練だと思ってがんばったの。
石鹸を洗い流す時、「百面相はやめてくれないかい?とって食べようなんて思っていないから」なんて言われてしまった。
ゆきちゃんの言い方は変だよ。
わたしは食べ物じゃないのにっ。
とにかく、ゆきちゃんのおかげでぴかぴかになったわたしはお風呂上りにサイダーをゴクゴク飲んでます。
浴衣じゃなくて持ってきたパジャマに着替えてねっ。
縁側に備えられた1人がけ用のイスに向かい合わせに座っている。
対面に座った雪哉もビールを飲みながら涼んでいる。
「ふぁ~」
杏梨の口から大きなあくびが一つ。
「寝ようか」
その言葉にドキッとした杏梨はハッと雪哉を見た。
「まったくなんて顔をしているんだい?」
杏梨の思っている事は手に取るように分かる。
「な、なんか変な顔してる?」
「怯えたうさぎ」
決意とは裏腹に顔に出てしまっていたようだ。
「そんな事ないよっ!怯えてなんていないもん!こんなに早く寝るのかなって思っただけだもん」
言い訳をしつつ杏梨は立ち上がる。
雪哉は顔を窓に向けこめかみに手をやり笑いを堪えた。
「そうだったね?婚約者を前にして怯えるわけなかったね?」


