Love Step

「……杏梨」



「なあに?」



小首をかしげる杏梨に雪哉は近づいた。



「き、来ちゃダメッ!」



「もう遅い」



雪哉は杏梨の唇を奪うように重ねた。



「ん……っ……ゆき……ちゃん……」



何度も何度も角度を変えて甘い唇を吸い上げる。



最初は困った表情の杏梨だったが、しだいに雪哉のキスにこたえる様になっていく。



杏梨は雪哉のキスに夢中になっていると浮遊感を感じた。



「きゃっ!」



雪哉の膝の上に乗せられたのだ。



水から上半身が出てしまい胸を隠そうと左手を動かすが、雪哉の手に阻まれる。



「ゆきちゃん!恥ずかしいよっ!」



ちょうど雪哉の目の前に胸があり膝の上から逃れようとした。



だが、雪哉は無言で胸の頂きを口に含む。



「ぁ……!」



身体の中の血が一気に駆けめぐっていく感覚に襲われる。



身体の芯が熱くなる。



「ぃ、いやぁ  ゆきちゃん……」



嫌と言う言葉に雪哉の動きが止まり、瞳が杏梨の瞳を捉える。



嫌=拒絶反応



「本当に嫌なら……触られたくないのならやめるよ?」



突きつけられた選択に杏梨は困った顔になった。