Love Step

首にチリッとした疼くような痛みが走る。



「ゆ、ゆきちゃん!?」



鎖骨の上を吸われて杏梨はびっくりした。



「せっかくの露天風呂なのに入らないの?」



不意にお腹が圧迫感から解放された。



「?」



するすると足元に赤い帯が落ちていた。



「いつの間に外したのっ!?」



「気づかなかったんだ」



クックッと笑っている。



「どっちにしても杏梨は手が使えないから脱げないだろう?観念したら?」




ゆきちゃんの目の前で脱ぐなんて出来ないよ。




「こんなに明るいのに無理っ!」



大きくかぶりを振る。



「……じゃあ、電気を消してこよう」



雪哉は一歩譲って部屋の明かりを消しに行った。



部屋の明かりを消しても窓から露天風呂のほのかな明かりが入り十分見える。



「これでいいかい?これ以上暗くしたらまるっきり見えなくなるからね」



「ぅ……ぅん」



せっかくここまで来たのに初の露天風呂には入りたい。



杏梨は仕方なく頷いた。