鍵を開けた女将は雪哉と杏梨を部屋の中へ先に入らせてから自分も入室する。
真っ先に目に入ったのはぴかぴかのガラス戸の向こうにある露天風呂。
竹の塀で囲まれているが、その先に見える緑と山。
「すごいお部屋っ!」
部屋の中へ入った杏梨は興奮気味だ。
一通り女将は館内の説明をして出て行った。
「私どもの旅館はお好きな浴衣を選び着れる事になっております」
女将が言うと杏梨は残念そうに首を横に振った。
「ギプスだから……」
「大丈夫ですよ 袖ぐりが広いので十分に腕を通せます 良かったらお手伝いいたしますよ」
女将の言葉に杏梨は雪哉を見た。
「ゆきちゃん、どうしよう」
「着せてもらったらいいよ」
雪哉も勧めた。
「うん♪」
「男性用もございますからこの中からお選びになってくださいませ ではこちらの部屋へ」
そう言って隣の部屋に杏梨を連れて行った。
女将と杏梨が隣の部屋に入ってしまうと、雪哉も涼しげな紺地の浴衣を選んだ。
雪哉は窓際のイスに座っているとふすまが開いた。
白地にピンクの金魚と花が描かれた浴衣姿の杏梨が出てきた。
はにかんだ笑顔だ。
「可愛らしいのを選んだね よく似合っている」
雪哉が褒めた。
浴衣を選ぶのに10分は迷った。
大人っぽい浴衣も多数あったけれど、自分にはこの浴衣が一番似合っていると思って選んだ。
「ゆきちゃんもカッコいいっ!」
はにかんだ笑顔は雪哉の姿を見ると驚いた顔になった。
ゆきちゃんの浴衣姿って初めて見る。
そんな2人をみて女将は微笑んだ。
最初は援助交際か年の離れたカップルかと思ったが、浴衣を着せている時に目にしたエンゲージリングを見て関係が分かりなんとなく安堵したのだ。
女の子が青年を好きな事は一目瞭然なのだが。
真っ先に目に入ったのはぴかぴかのガラス戸の向こうにある露天風呂。
竹の塀で囲まれているが、その先に見える緑と山。
「すごいお部屋っ!」
部屋の中へ入った杏梨は興奮気味だ。
一通り女将は館内の説明をして出て行った。
「私どもの旅館はお好きな浴衣を選び着れる事になっております」
女将が言うと杏梨は残念そうに首を横に振った。
「ギプスだから……」
「大丈夫ですよ 袖ぐりが広いので十分に腕を通せます 良かったらお手伝いいたしますよ」
女将の言葉に杏梨は雪哉を見た。
「ゆきちゃん、どうしよう」
「着せてもらったらいいよ」
雪哉も勧めた。
「うん♪」
「男性用もございますからこの中からお選びになってくださいませ ではこちらの部屋へ」
そう言って隣の部屋に杏梨を連れて行った。
女将と杏梨が隣の部屋に入ってしまうと、雪哉も涼しげな紺地の浴衣を選んだ。
雪哉は窓際のイスに座っているとふすまが開いた。
白地にピンクの金魚と花が描かれた浴衣姿の杏梨が出てきた。
はにかんだ笑顔だ。
「可愛らしいのを選んだね よく似合っている」
雪哉が褒めた。
浴衣を選ぶのに10分は迷った。
大人っぽい浴衣も多数あったけれど、自分にはこの浴衣が一番似合っていると思って選んだ。
「ゆきちゃんもカッコいいっ!」
はにかんだ笑顔は雪哉の姿を見ると驚いた顔になった。
ゆきちゃんの浴衣姿って初めて見る。
そんな2人をみて女将は微笑んだ。
最初は援助交際か年の離れたカップルかと思ったが、浴衣を着せている時に目にしたエンゲージリングを見て関係が分かりなんとなく安堵したのだ。
女の子が青年を好きな事は一目瞭然なのだが。


