そして杏梨の寝顔をじっと見つめる。
その見つめる顔は険しかった。
まだまだ許さないわよ。
その時、杏梨が何の前触れもなく目を開けた。
琴美は険しい顔をとっさに普通に戻した。
「琴美さんっ!」
「ぐっすり眠っていたのに起こしてしまってごめんなさいね?」
「いいえ、来てくれて嬉しいです」
今日は1人っきりになったので少し退屈していた。
小説を読む気にもなれなくてうつらうつらしていたのだ。
ゆっくり起き上がる杏梨に琴美は手を貸さなかった。
「お見舞いが遅くなってしまったわ」
杏梨に花束と四角い大きな箱を渡す。
「ありがとうございます」
そう言って胸に抱えた花の香りを吸い込む。
「とてもきれいです この箱……は?」
「買ったドレスがボロボロになっちゃったでしょう?代わりに違うドレスを買ってきたの 開けてみて?」
「すみません……明日、退院なのに……」
包装紙のテープをはがそうとした。
「……杏梨ちゃん、今回の事故、警察に故意によるものだと言ったの?」
テープをはがしていた手が止まる。
「あ!そうなんです ゆきちゃんに言ったらとりあえず警察に伝えておこうって もしかしてあの時、一緒にいたから警察に聞かれたんですか?」
迷惑をかけてしまって申し訳ない顔になる。
「ええ、警察官に聞かれたわ でも私は男の人がぶつかったのを見ていなかったから何も言えなかったの ねえ?本当に故意にぶつかってきたの?」
「はい 目と目があったんです ぶつかるほど混んでいなかったのにまっすぐわたしの方へやって来て……」
落ちたときの事を思い出すだけで心臓がドキドキしてくる。
「そうだったかしら……歩道橋はけっこう混んでいたような……じゃあ、ぶつかって来た男の顔は覚えているの?」
その見つめる顔は険しかった。
まだまだ許さないわよ。
その時、杏梨が何の前触れもなく目を開けた。
琴美は険しい顔をとっさに普通に戻した。
「琴美さんっ!」
「ぐっすり眠っていたのに起こしてしまってごめんなさいね?」
「いいえ、来てくれて嬉しいです」
今日は1人っきりになったので少し退屈していた。
小説を読む気にもなれなくてうつらうつらしていたのだ。
ゆっくり起き上がる杏梨に琴美は手を貸さなかった。
「お見舞いが遅くなってしまったわ」
杏梨に花束と四角い大きな箱を渡す。
「ありがとうございます」
そう言って胸に抱えた花の香りを吸い込む。
「とてもきれいです この箱……は?」
「買ったドレスがボロボロになっちゃったでしょう?代わりに違うドレスを買ってきたの 開けてみて?」
「すみません……明日、退院なのに……」
包装紙のテープをはがそうとした。
「……杏梨ちゃん、今回の事故、警察に故意によるものだと言ったの?」
テープをはがしていた手が止まる。
「あ!そうなんです ゆきちゃんに言ったらとりあえず警察に伝えておこうって もしかしてあの時、一緒にいたから警察に聞かれたんですか?」
迷惑をかけてしまって申し訳ない顔になる。
「ええ、警察官に聞かれたわ でも私は男の人がぶつかったのを見ていなかったから何も言えなかったの ねえ?本当に故意にぶつかってきたの?」
「はい 目と目があったんです ぶつかるほど混んでいなかったのにまっすぐわたしの方へやって来て……」
落ちたときの事を思い出すだけで心臓がドキドキしてくる。
「そうだったかしら……歩道橋はけっこう混んでいたような……じゃあ、ぶつかって来た男の顔は覚えているの?」


