2人の会話は待っていた女子高校生の耳にも丸聞こえだったが、もう1人聞いていた者がいた。




ふ~ん 明日退院するのね。


夕食まであの子は1人きり……。



口元に笑みが広がる。



「あら?琴美さん お客様を待っているの?」



立っている琴美に気づいためぐみが声をかける。



「え?いいえ 今日は午後に3名の予約が入っているだけでなので」



「3名は大変ね?」



「いいえ、好きな事なので楽しいですわ」



満足そうに笑うと琴美はネイルサロンの部屋へ入っていた。