それ以上何も言わせない笑みを見せて。 私は彼の横を通りすぎた。 「それは、今はもう死んだ奴だろう――?」 「え……?」 思いがけず問われた内容に驚いて、振り返った。 強く、腕を握られる。 「いつまで、囚われるつもりなんだ…?美桜には美桜の未来があるだろう…?」 知ってる……? どうして、――!? 瞬間、頭に血が上って頬が熱くなる。