長との差は約7分


これでオレのおごりが決まった


「良い勝負だったわね。でも結果は結果。さて、何おごってもらおうかな~」


「はぁはぁ、確かに。陣くんが、あそこでインに入らなかったら、危なかった」


「まぁ石動は浅はかなのよね。500円だったかしら?」


「300円だ!!!」


「冗談よ冗談」


「石動様。お疲れ様です」


そう言ってタオルを差し出してくれるエリサ


「ありがと」


受け取って汗を拭う


ってあれ?


自然な流れで普通にやっちゃったけど


秀を見る、次に長を見る


二人とも同じく妙に穏やかな顔してる


まるで故人にむける微笑みだ


マズイと思うが、突き返せるはずがない


どうしよう


「美鈴からですので安心してください。貴方様にもはい」


と周りに聞こえるように言って秀や他の人にも渡して回るエリサ


なんていうか助かった。理不尽なリンチから逃れられた


「あの子も大変ね。自分が周りに与える影響力ってのを自覚して、その中で影響の少ない行動しかしないって」


「そーだね。でもその限られた中での行動が実を結んでないのが一番可愛そうだけど」


そう言って見られるオレ。


ん?なんかしたかな?


頭を傾げてみせたら


『はぁ』


呆れたって反応の二人。なんだ?何が起こった?


そんな中で平和に体育は終わった