『なんで…。なんであんたがここにいんのよっ!!』
アタシの部屋で携帯をいじりまくっているのは…
伊藤奏だった。
「なんでって…。学校で俺が話の続きしようとしたら紗英帰っただろ?どうしても今日言わないといけなかったから。」
『は…?それとこれとは話が違うでしょッ!人の部屋に勝手に入って……わっ!』
ドサッ!!
アタシは言い終わる前に奏からベッドに押し倒された。
『何…すん…』
アタシは話すのをやめた。…ちがう、話しちゃいけない感じだった。
奏の表情はどこか寂しげで、でも少し怒りが混じっている…そんな顔をアタシに見せた。
「じゃあ…、俺はどこにいれば紗英と話せた?どこにいれば紗英は俺と顔をあわせてくれた?」
『そ…れは…』
