アタシは床に落ちた。
奏の身長はアタシより結構高いから落ちた衝撃は大きかった。
『ったーーい…』
「紗…「紗英っ!!」
奏が言い終わる前に剣也の声が聞こえた。
「大丈夫かっ!?怪我は…っ!!」
『あっ…ううんっ。大丈夫。』
ひょいっゝ
『ひゃっ…!いーよっ!どこも痛くないし…!』
剣也はいきなりアタシをおんぶしてきた。
「俺が嫌だ。」
剣也は幼なじみだから優しくしてくれているー…アタシはそう思った。
今まで奏は何も言わなかったが、やっと口を開いた。
「いいっすよ。先輩。紗英は俺が送っていきますから。」
「お前…なんで紗英って…。」
剣也の心臓の鼓動が早くなるのが分かった。
「そりぁ……、オトナな関係っすから。」
『ちょっ…!何言って…!』
