俺は紗英を待たせて便所にいた。

本当は便所なんかじゃなかった。

紗英を近くで見ていたら動揺したからだ。

耳元に息がかかっただけで感じる顔が可愛くて仕方ない。


「何やってんだ…。俺…。」


こんなに可愛いと思った女はいなかった。