せーしゅん。【短編集Ⅲ】




「僕たちも忘れちゃうのかな…」


なんだか嫌な気分だ。



記憶を忘れてしまうような…


どうしようもない現実を突き付けられ



肩を落とす。




「俺は忘れたくない」


キヤが呟いた。



「俺は子どものことが分からない

大人になんかなりたくない」



「僕も!」


頼もしく感じた。



子ども心を忘れたくない。




「久しぶりに公園行こう」


子どもと言えば公園だと


言うようにキヤは笑顔を見せた。