ゆかちゃんの消しゴムに書いてあったのは 他の男子の名前だったんだ。 僕だったら… 恋を知らない僕だったら どうしようかと思った。 悪い気はしないけど。 「俺らの恋、おーわった」 キヤは大きく伸びをしながら 脱力する。 まるできっぱり諦めたように。 「僕、ゆかちゃんのこと 好きじゃないよ」 「ウソばっかりー」 キヤは僕の顔を見て イーと威嚇する。 僕、本当に ゆかちゃんのこと 好きじゃないのに…。