せーしゅん。【短編集Ⅲ】




「俺、提出したぜ」


「え」



向かい側にいる澄ました顔のキヤを見た。



キヤは顔を上げて腑に落ちない顔をする。




「それがさ、再提出だって」


「なんて書いたの?」


「卒業式」



僕と一緒だ。