平日の夜中


暗い部屋でベッドが軋む音と



「…っあ……じ、ん……」



乃亜の甘い鳴き声が響き渡る。



「…もう……だ、め…」

「俺も……クッ…」



乃亜の言葉の後に二人で果てた。



−…俺と乃亜が体の関係を持ったのは今から5年前で
出会ってから1年後だった。


あの頃の俺はよく尚輝と二人で組まされて雑誌の表紙を飾ったりしていて


何でか二人でCDを出したりドラマに出るようになってた。


そのせいかファンが増えた。


ファンが増えるのは自分が認めてもらってるって思えて嬉しかったけど…


どこからか住所を調べてきたのか
実家に押し掛けてくるヤツもいて帰れない状態になったこともある。


だから俺と尚輝はホテルに泊まることになった。


毎日、ホテルと仕事場との往復でストレスが溜まってた。


ストレスが溜まり精神的に辛くて
でも、なぜかいつも乃亜の顔が浮かんでた。



そんな時、乃亜が心配してホテルに来た。


本当は尚輝の心配だったのかもしれない。


でも、そんなの関係なかった。


弱ってた俺は他の誰でもなく乃亜に甘えたかったんだ。


乃亜は絶対に突き放さないって分かってたから。

そして、自分の気持ちに気付いた。


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