「そろそろ行くか」 「だな」 壱星の寂しい背中を見ながら屋上を出る。 明るい性格の壱星と、冷めた性格の俺。 性格は正反対だけど、背負ってるものの重さは同じ。 俺らはこの先も一生このままなのかと思うと、絶望で目の前が真っ暗になる。 誰か助けてくださいと叫びたくなる。 どうしようもないとわかっているから、俺らは逃げ場を失ってもがき続けるんだ。 -Side 春夜-