「みぃ―」
って私を呼ぶ声が
何故か懐かしく感じて





その事にまた私は
悔しくなる








「…みぃーは俺が
ちゃんと学校まで
送るので大丈夫です



心配しないで下さい」
って南がおばさんに爽やか
に笑うと





おばさんもほっとした
表情で



「あら

そう、よかった」
って階段で帰っていく





おばさんなんで
階段なんだろう




っておばさんを見ていたら
南がくすっと笑って
私に教えてくれる




「あのおばさん
ダイエット中らしい」




「…なんでそんな事
知ってるの?」



「みぃーのママが
言ってた」






ママいつの間に南と
話したんだろう




…ママずるい




ちょっとムゥっと
頬をふくらませる






南は私の前に座る







「泣いてた?」








どうして南は
分かっちゃうんだろう






私は首を横にふる






「嘘



みぃー泣いてた」




「泣いてなんか
ないもん」




「何、強がってんの?」
って南が笑うから



なんか意地を張って
強がってる自分が
子供っぽく思えて





「…ちょっとだけ泣いた」
って認めると




南がよしよしって
頭を撫でる






「なんで来たの

彼女に怒られちゃうよ?」
って聞いたら






「ん?



いいよ、そんなの



みぃーが泣いてる気がして





みぃーが泣いてるの
やだから」





「みぃーが泣いたら
またすぐかけつけてくれる?」




「うん


かけつける」
って当たり前のように
南は答える




「彼女とお話してる時でも?」




「うん」




「彼女とラブラブしてる
途中でも?」